German-style Game ~ドイツゲーム~

『ドイツゲーム』とは?

『ドイツゲーム』とはドイツを中心としたフランス・オランダ・イギリスなど主に欧州国生まれのアナログゲーム(ボードゲームやカードゲーム)たちのことです。

(稀にドイツゲームに影響を受けたアメリカや日本生まれのテーブルゲームもドイツゲームと呼ばれます。)

実は現在も、ドイツは世界屈指のボードゲームの市場を持つ国であり、 2007年には俗に言うテーブルゲームの総売り上げが4億ユーロを突破し、これはその時点でのドイツの玩具市場の総売上の17.8%を占めていました。

 

ドイツゲームは日本でよく知られているテーブルゲームとは違う、後述する独自の特徴を多く持つためにこのように別けて呼ばれています。


ドイツゲームの特徴

世界中では毎年数千個以上の新作ゲームが発売されています。そして世界中で入手可能なテーブルゲームは2~3万種類にも及びます。

ゲームの内容もここ10数年で大きく進化しており、決して過去のものではありません。

B-CAFEでも、さすがに全てのゲームを網羅しているわけではありません。それぐらい世界中の多くの種類があるのです(笑)

ドイツゲームは運と技術の両方が適度に必要なものが多く、初心者や子供でも勝つことができ、また、習熟することにより勝ちやすくなるという上達の要素もあります。

ゲームの種類にもよりますが、初めて遊んだ方が、何回も遊んでいる経験者に勝つことも珍しくありません。

その他の特徴として・・・

  • ルールが比較的簡単。その場で説明してすぐ遊べる程度。
  • 対象人数は2人のものもあるが、3人~6人程度の多人数ゲームが多い。人気のゲームは、より多くの人数でプレイするための拡張キットが発売されることがある。
  • 子供でもできるが、大人でも(大人同士でも)十分楽しめる内容である。
  • ほとんどのゲームにおいて必勝法は存在せず、何度でも遊べる奥深いゲーム性を有している。
  • ゲーム作品ごとのテーマやルールに多様な切り口があり、様々なゲーム体験をもたらしてくれる。
  • ゲームの内容物はしっかりとした造作となっており、板状のボード、(多くは木製の)コマなどが用いられる。造形デザインや描かれるイラストも美麗で、中にはインテリアとして十分通用するゲームも。

では、どんなゲームがあるの?

百聞は一見にしかず。店内は遊べる代表的なドイツゲームをいくつか紹介しましょう!

カルカソンヌ

カルカソンヌ
8歳~大人 2~5人

ルール難度★★☆(2)

 

実在の観光都市『カルカソンヌ』を元にしたドイツゲーム。

地形の書かれたタイルを中央の場からつなげていき、道や都市に部下を送り込むゲームです。

手軽に遊べて、運と実力のバランスが良く、ドイツゲームがどのようなものなのかひと通り体感できると思います。

部下コマ(ミープルと呼ばれます)の可愛さも人気の一つ。

このゲームを基準に、もっとガッツリやりたいか、もっとお手軽なのがいいか、次のゲーム選びに繋げてみるといいかもしれません。

  • ゲームデザイン:クラウス=ユルゲン・ヴレーデ
  • 2001年 ドイツ年間ゲーム大賞 受賞
  • 2001年 ドイツゲーム大賞 受賞
  • 2002年スウェーデン年間ゲーム大賞 ファミリーゲーム部門 受賞
  • 2004年フィンランド年間ゲーム大賞ファミリーゲーム部門 受賞

ハゲタカのえじき

8歳~大人 2~6人 ルール難度★☆☆(1)  

ゲームを全くしたこと無い方や年配の方でもわかる凄くシンプルな心理戦カードゲーム。

全員が1~15の数字が書かれたカードを持ち、毎回現れる得点カードを手札の数字カードの数字比べで取り合います。

全員が密かに数字カードを選び、「せーの」で同時にオープン。

一番大きな数字カードを出していた人が得点カードを貰えますが、他の人と同じ数字を出していると共倒れで得点カードが貰えません!

ルールはこれだけ!なのに老若男女盛り上がれる名作です。

  • ゲームデザイン:アレックス・ランドルフ
  • 1988年 ドイツ年間ゲーム大賞 (Spiel des Jahres) ノミネート
  • 1996年 アラカルトカードゲーム賞

ガイスター

6歳~大人 2人専用 ルール難度★☆☆(1)  

シンプルなルールで当店でもよく遊ばれているゲームです!

お互いにおばけの形をしたコマを持ち、将棋やチェスのように交互にコマを動かしていきます。

おばけのコマは良いおばけと悪いおばけの2種類があり、おばけの種類は相手に見えないようになっています。

自分の良いおばけを、相手のおばけに取られないようにゴールから外に脱出すれば勝ち!

また悪いおばけを、良いおばけのふりをして相手に全部取らせても勝ちです!

勝つために必要なのは戦略より心理戦?仲のいい人と是非遊んでみてください。

  • ゲームデザイン:アレックス・ランドルフ
  • 1982年 ドイツ年間ゲーム大賞 (Spiel des Jahres) ノミネート
  • 1986年スウェーデン年間ゲーム大賞 ファミリーゲーム部門 受賞

宝石の煌き(きらめき)

10歳~大人 2~4人 ルール難度★★☆(2)  

2014年の登場以来、世界各国で多くの高評価がされているドイツゲーム。

プレイヤーは宝石商人となり、原石の発掘や宝石職人を雇いながら地位や名声を得ることを目指します。

一見難しそうに思えますが、ゲームシステムそのものはすごくシンプルで初めてのボードゲームにもおススメ。宝石トークンの手に持った重量感も満足度を高めてくれます。

  • ゲームデザイン:マーク・アンドレ
  • 2014年 ドイツ年間ゲーム大賞 (Spiel des Jahres) ノミネート
  • 2014年 日本ボードゲーム大賞 (投票部門大賞) 受賞
  • 2014年 ゴールデンギーク賞 ゲーム・オブ・ザ・イヤー(大賞)

キャプテン・リノ

5歳~大人 2~5人 ルール難度★☆☆(1)  

折り曲げたカードをビルの壁に見立てて崩さない様に積み上げていくバランスゲーム。

UNOの様な特殊な能力を持つカードもあり、最後まで油断できません。

そしてクセモノなのがサイのヒーロー(?)「キャプテン・リノ」。彼が動くとビルの重心が変わってバランスに変化が!

見た目も可愛くて楽しく、大人と子供が一緒に盛り上がれるゲームです。

  • ゲームデザイン:スティーブン・シュテュンフ
  • 2012年 ドイツ年間ゲーム大賞 (Spiel des Jahres) 子供ゲーム部門 準候補

カタンの開拓者

10歳~大人 3~4人 ルール難度★★★(3)  

ドイツゲームに慣れてきたら一度は遊んでいただきたい!

無人島を舞台に開拓競争。資源を集めて道を作り、家を建てて発展させていきます。

しかし自分一人だけではなかなか思うように資源は揃いません。

このゲームでは他の人と資源の「交換」が出来ます。欲しいカードを貰えるようにうまく「交渉」しましょう。

マップの構成はランダムで決まるので何度も楽しめます。

世界中に愛好会の多いドイツゲームの王様。

  • ゲームデザイン:クラウス・トイバー
  • 1995年 ドイツ年間ゲーム大賞(Spiel des Jahres)大賞
  • 1995年 ドイツゲーム大賞(Deutscher Spiele Preis)1位
  • 1999〜2000年 日本テーブルゲーム グランプリ1位
  • 2004年 チェコ年間ゲーム大賞 受賞
  • 2005年 ポーランド年間ゲーム大賞 受賞  ほか

Dixit(ディクシット)

8歳~大人 3~6人(別売セットで12人まで) ルール難度★☆☆(1)  

主に女性にファンの多いドイツゲーム。芸術的な絵が描かれた様々なカードを使います。

1人選ばれた「語り手」がお題を発表し、カードを出します。

そしてテーブルに並んだカードの中から、語り手が出したカードを予想して当てるというシンプルなゲームです。

「全員が正解すると語り手が損をする」システムにより、語り手のお題はわかりやすすぎてもいけないので「ちょうど良い塩梅のお題」を出す必要があります。

3人からプレイ可能ですが、なるべく多くの人数で遊んで頂くのがおススメです。

  • ゲームデザイン:ジャン=ルイ・ルビラ
  • 2010年 ドイツ年間ゲーム大賞 (Spiel des Jahres) 受賞
  • 2009年フランス年間ゲーム大賞 (As d'Or - Jeu de l'Année) 受賞
  • 2009年スペイン年間ゲーム大賞 (Juego del Año) 受賞
  • 2010年オーストリアゲーム大賞ファミリー部門 受賞
  • 2010年フィンランド年間ゲーム大賞ファミリーゲーム部門 受賞
  • 2010年ポーランド年間ゲーム大賞 ノミネート   ほか

他にも沢山あります

紹介したゲームはB-CAFEで遊べるゲームのほんの一部です。多すぎてココには全て書ききれません(笑)

他にもTwitterやInstagramなどでドイツゲームの紹介を行っていきます。

 

ドイツゲームの世界を是非一度体験してみてください!

 



最近のトレンドは一人で遊べる「ソロプレイゲーム」!?

最近のボードゲームの中に「ソロ(1人)プレイ可能」なモノも増えてきています。

ボードゲームは相手がいないと遊べないという概念を覆し、なんと1人だけのプレイでも熱中できるゲームもあるのです。

 

相手もなしにどうやってソロプレイで遊ぶのか?

ソロプレイの種類は大まかに3種類。

 

・「スコアアタック型」:最後までゲームをプレイし、どれだけ高得点を得ることが出来るかを狙うタイプ。得点によって評価が決まるゲームも。

 

・「ミッション型」:勝利条件として明確な目標があり、目標達成を目指すタイプ。元々のゲームが協力型だったりソロプレイ専用のゲームに多い。

 

・「オートマ型」:オートマと呼ばれる独自のルーチンで行動する仮想プレイヤーを相手に勝負するタイプ。重量級ゲームのソロプレイに多い。

 

当店B-CAFEではソロプレイの遊び方のレクチャーも大歓迎!

相席が気になる方もボードゲームを体験してみませんか?


ドイツゲーム小話

ゲームの作者(デザイナー)が意識され、ほとんどのゲームのパッケージに名前が書かれています。
人気デザイナーも多く、デザイナーの名前が売り上げにも影響されます。
日本では漫画や音楽などで作者名やアーティスト名が表紙に記載されたりして、人気のある方の作品は凄く注目されますよね?そんな感じに近いです。
漫画や音楽と同様にドイツではテーブルゲームが一つの文化として定着しているのです。

作者の名前が記載されたパッケージの一例

写真のゲームのデザインはライナー・クニツィア

今までに作ったゲームは600個を超えるとか。

また世界中で、映画などのように選考や投票などにより優れたテーブルゲームを決めるイベントが毎年行われています。

特に有名で最も権威のある賞が、1979年から始まった「ドイツ年間ゲーム大賞」

ドイツ年間ゲーム大賞は毎年日本でもゲーマーの間で話題になり、受賞作は多くのゲーマーが求めるようになります。

中には日本人ゲームデザイナーのゲームがノミネートされたことも…!

ドイツ年間ゲーム大賞のロゴ
ドイツ年間ゲーム大賞のロゴ(赤いポーン)。子供ゲーム部門(青)やエキスパート部門(黒)も存在する。